Luca Scandinavia | 北欧ヴィンテージ・工芸・アート
CASE STUDY

Y 邸 / 京都市右京区京北

長閑な田畑に囲まれた大正元年竣工のこの大きな古民家は、京都祇園の中でも最も由緒のあるお茶屋のひとつ「祇園一力亭」の建築に携わった大工さんが自宅用として建てた家だったと伝えられています。間取りはこの辺りに見られる農家風ですが、回り廊下を始め、敷居には桜材、天井板には屋久杉や春日杉などの材を用いるなど、町家風の意匠を凝らした造りです。建材は栂普請(つがぶしん)。京町家のモジュールで設計されているので、町家の建具や畳を持ってきても寸法が合うそうです。これまで百余年、そのままの姿を保たせながらリフォーム。古民具と北欧家具とを配置し、お米など農作物を作りながら週末にのんびり過ごされています。おくどさんと呼ばれるかまど式の台所や、鉄製の五右衛門風呂など当時の設備も残されており、見ごたえのある古民家です。フィン・ユールのブワナチェア、ハンス・オルセンのソファ、そしてアルネ・ヴォッダーのダイニングなどをお納めさせていただきました。