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20世紀前中葉に活躍したデンマークの工芸作家、Kay Bojesen/カイ・ボイスンによるゼブラです。1930年代の製作品ですが、子供が遊んでいないのか、とても綺麗な状態を保っています。
・以下は、カイ・ボイスン研究家の勝田正人さんによる見解となります・
カイ・ボイスンは主に玩具を扱う「カイボイスンモブラー」を1933年に設立し、1935年に動物シリーズの初期作品としてゼブラをデザインした。北アフリカへの一人旅がきっかけとなり、制作に至ったと思われる。画家のスヴェン・ヨハンセンとのコラボレーションによる縞模様が綺麗に描かれている。この縞模様も工房の職人による手描きであるため、色を塗る職人による個体差が見られ、当然ながら全く同じ模様というものは存在しない。今回の個体はとても均整の取れた美しい縞模様であり、状態も良いようだ。
勝田さんのインスタグラム: katsu_034
Literature: Lars Hedebo Olsen「KAY BOJESEN LINJEN SKAL SMILE」Lars Hedebo Olsen
Kay Bojesen own studio 1930's
Painted wood
w-15.5, d-7.5, h-14cm
ご売約となりました。ありがとうございました。
Kay Bojesen/カイ・ボイスン 1886-1958
デンマーク生まれ。ボイスンは20世紀前中葉のデンマークで、芸術家、職人、デザイナー、銀細工師、商人として活躍しました。商人の見習いとしてスタートし、最終的には芸術家となります。1906年、Georg Jensenシルバースミスで4年ほど銀細工師の弟子として働きました。当時のデンマークでは、Skønvirke/スコンヴィルケと呼ばれる過剰な装飾を施したデザインが流行しており、それに倣って装飾的で優雅なスタイルの作品を制作します。しかし、現代人としてのボイスンは、デザインの簡素化と、過剰な装飾の排除が新しく、よりシンプルで、新時代のライフスタイルに適していることに気づきます。ボイスンは、アール・デコがもてはやされている1930年代に、既にモダンデザインなスタイルでティーポットやカトラリーをデザインし、製作しました。ボイスンによる傑作は玩具に特化しており、その分野では真の先駆者でした。ボイスンは1935年にコペンハーゲンのブレゲード47番地に、カイ・ボイスン工房とショップをオープンさせます。ボイスンによる有名な衛兵隊は、1940年に国民の人気を博したクリスチャン10世国王の70歳の誕生日に関連して作られました。国王の馬上パレードは、ブレゲードのボイスンのショップの前を通過することになっており、ボイスンは国王の儀仗兵として、純色で塗られた高さ1メートルの衛兵4体を制作し、店の外に設置しました。赤、青、白の布と黒い熊皮の帽子をかぶったこの衛兵は国際的なデザインの古典となっています。同様に、人形や自動車や消防車、デンマーク人が「海のオウム」と呼ぶ、魅力的で珍しいツノメドリも製作。猿や象、シマウマやカバなど、人々の生活に密着したものから愛嬌のある動物シリーズを手がけ、デンマークに於ける国民的クリエーターとなります。ボイスンは社交的な性格で、特に米国のモダンデザイン界をはじめ、国際的な人脈も持っていました。芸術活動と経済、社会の発展との関係を早くから認識していたため、協会活動に参加し、手工芸の役割やその意味、諸条件に関する新たな考察が、一般の人々の注目を集めるに必要と考え、新聞にも反映するよう、パンフレットを執筆しました。ボイスンの芸術的プロフィールは、プロとしての真剣さ、妥協のない品質要求、献身、そして人生を肯定する過剰さとユーモアによって特徴づけられました。