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20世紀前中葉に活躍したデンマークの工芸作家、Kay Bojesen/カイ・ボイスンによる消防車です。7人の消防隊員がはしご車で火災現場へ駆けつけ、上階の火を無事に消し止め、整列して点呼を取る体験が卓上で行えます。子供が遊ばなかったのか、あるいはデッドストックで発見されたのかはわかりませんが、とても綺麗な状態でオリジナルの箱も付属します。
・以下は、カイ・ボイスン研究家の勝田正人さんによる見解となります・
カイボイスンの木製玩具は、どれもシンプルで美しく丈夫である。この消防車もこれ以上シンプルにすることができない程のデザインである。原色の配色は画家のスヴェン・ヨハンセンによるもの。乗っている消防士にも注目してほしい。手も足もなく黒いヘルメットと青い制服のみであるが、とてもユーモラスに表現されていて可愛らしい。これも一つ一つ手描きで着色されている。ハシゴに登らせることもできるため、飾る時に様々なパターンで楽しむことができる。また今回紹介するものは、デッドストックと思われ、更に貴重な箱もある。コレクターなら箱だけでも手に入れたいものだ。カイ・ボイスンは1922年から木製玩具の製作を始めたが、最初はどれも息子のオットーのために作り始めた。この消防車もそうであったに違いない。
消防車、自動車や衛兵など回転ろくろを使用しない多くのものは、スヴェン・ラーセンの「ランゲスコフ玩具工場」で製作された。ボイスンが生きた時代は戦時中も含まれる。子供、特に男の子なら戦車や戦闘機も好きであったと思うが、ボイスンはそれらのものはデザインしなかった。自らデザインするものに戦争の影響を受けたくなかったことが伺い知れる。
勝田さんのインスタグラム: katsu_034
Literature: Lars Hedebo Olsen「KAY BOJESEN LINJEN SKAL SMILE」Lars Hedebo Olsen
Kay Bojesen own studio
Painted wood
signed: Stamp
Fireengine: w-25cm
Firefighter: w-5.5cm
price: ¥198,000-税込
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Kay Bojesen/カイ・ボイスン 1886-1958
デンマーク生まれ。ボイスンは20世紀前中葉のデンマークで、芸術家、職人、デザイナー、銀細工師、商人として活躍しました。商人の見習いとしてスタートし、最終的には芸術家となります。1906年、Georg Jensenシルバースミスで4年ほど銀細工師の弟子として働きました。当時のデンマークでは、Skønvirke/スコンヴィルケと呼ばれる過剰な装飾を施したデザインが流行しており、それに倣って装飾的で優雅なスタイルの作品を制作します。しかし、現代人としてのボイスンは、デザインの簡素化と、過剰な装飾の排除が新しく、よりシンプルで、新時代のライフスタイルに適していることに気づきます。ボイスンは、アール・デコがもてはやされている1930年代に、既にモダンデザインなスタイルでティーポットやカトラリーをデザインし、製作しました。ボイスンによる傑作は玩具に特化しており、その分野では真の先駆者でした。ボイスンは1935年にコペンハーゲンのブレゲード47番地に、カイ・ボイスン工房とショップをオープンさせます。ボイスンによる有名な衛兵隊は、1940年に国民の人気を博したクリスチャン10世国王の70歳の誕生日に関連して作られました。国王の馬上パレードは、ブレゲードのボイスンのショップの前を通過することになっており、ボイスンは国王の儀仗兵として、純色で塗られた高さ1メートルの衛兵4体を制作し、店の外に設置しました。赤、青、白の布と黒い熊皮の帽子をかぶったこの衛兵は国際的なデザインの古典となっています。同様に、人形や自動車や消防車、デンマーク人が「海のオウム」と呼ぶ、魅力的で珍しいツノメドリも製作。猿や象、シマウマやカバなど、人々の生活に密着したものから愛嬌のある動物シリーズを手がけ、デンマークに於ける国民的クリエーターとなります。ボイスンは社交的な性格で、特に米国のモダンデザイン界をはじめ、国際的な人脈も持っていました。芸術活動と経済、社会の発展との関係を早くから認識していたため、協会活動に参加し、手工芸の役割やその意味、諸条件に関する新たな考察が、一般の人々の注目を集めるに必要と考え、新聞にも反映するよう、パンフレットを執筆しました。ボイスンの芸術的プロフィールは、プロとしての真剣さ、妥協のない品質要求、献身、そして人生を肯定する過剰さとユーモアによって特徴づけられました。